水虫について その3 「爪水虫(爪白癬)」

第一回でも説明しましたが、日本人の10人に1人が爪水虫にかかっているとされています。
爪水虫は、誰でもかかる身近な感染症です。

足の親指の爪によく見られます。足の水虫が原因で起こることが多く、

  • 爪の先が白くにごって爪の付け根にも広がるタイプ
  • 爪の真ん中にできた傷から感染して広がるタイプ
  • 爪の付け根から広がるタイプ
    などがあります。

 

爪がもろくボロボロになったり、分厚くなって通常の爪切りでは切れなくなったりすることもあります。

どうして爪水虫になるのでしょう?

爪水虫患者さんの多くは、足水虫を正しく治療しなかったために発症しています。
足水虫を治療しないで放置していたことや、治療を途中でやめてしまうことで、足についている白癬菌が、爪にうつることが主な原因と考えられます。そのため、足水虫の約2人に1人が、爪水虫にかかっているといわれています。
白癬菌は足から爪へ、爪から足へとうつるため、足水虫と爪水虫を繰り返さないためにも、一緒に治療することが大切です。

検査や診断する方法は?

削り取った爪の一部に白癬菌がいるか検査し、白癬菌が見つかれば爪水虫と診断されます。
爪水虫の検査は、まず爪の濁っている部分や、症状が出ている爪の一部を、爪切りなどで削り取ります。
削り取った爪を顕微鏡で観察して、白癬菌がいるかどうか確認します。

顕微鏡での検査結果は、受けた当日に分かります。また、検査するときに痛みを伴うことは、ほとんどありません。


次回は治療について説明していきます。